けやき通信

2018年11月10日

木の外壁は凄いんです

 

 

ずいぶん久しぶりのコラム。

 

先日、現在リノベーションをされているという方からお電話をいただきました。

外壁を杉の無垢材にしたいのだけれど、

工事を頼んでいる会社が木は耐久性がないから板金にしろと言うがどう思いますか?とご質問。

 

 

無塗装の杉材でも何の問題もございませんとお答えしました。

ノーメンテナンスでも100年、持ちます。

そんな事例を田舎ではたくさん見ますし、古民家リノベをした現場でも何度も使ってまいりました。

世界遺産になるような寺社仏閣も無塗装の木製で今も存在していますよね。

無塗装だと数年かけて色が変化していくのでそれを待てないと言う方は、

ウッドロングエコなどを塗りますが、

本来の杉板の色目を気にならないと言う方は無塗装でも大丈夫です。

 

 

紙太材木店の築100年越えの店の戸箱も、無塗装とキシラデコールを塗ったものと二つで

経年の様子を見ています。

4年前に造り直ししたものですが、無塗装の方もずいぶんいい色になってきました。

 

 

 

建築雑誌「チルチンびと」の93号には、外壁の種類とメンテナンスコストの比較が載っています。

それによると、(塗装、左官、サイディングなど6種類を比較しています。木造在来工法2階建て、

延べ床面積40坪、外壁面積165㎡とした。)

 

  •    * 木の無塗装を使った場合、  50年間のメンテナンスコストはゼロ!

 

  •    * 板金は  1回のメンテナンス費用 ¥863.000-、
  •                    30年目より10年ごとのメンテナンスが必要。
  •       メンテナンスの合計は、50年間で¥2.590.500-とあります。

 

 

ちなみに、イニシャルコストは

 

  •    *  木は¥2.145.000ー(杉赤身、無塗装)

 

  •    *  板金¥1.584.000- 

 

 

 

 

工務店やリフォーム会社、ハウスメーカーによっては、

自分たちの都合で工事の内容をすすめてくることもありますし、単に勉強不足の場合もあります。

リフォーム、リノベーション工事でも、住む方がご自分で調べる必要があります。

現在はインターネットというたいへん便利なものがあります。

ぜひ、ご自分で知識を増やしてください。

自分が思い描いている家を手に入れるためには、興味をもって調べることが大きな一歩になります。

そしてそれは、とても楽しいことです。

 

 

 

  •      

 

  •       ウッドロングエコを塗った杉板。
  •       これは防腐剤ではありません。

 

 

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